2012年11月22日木曜日

本から飛び出した、仕掛け絵本デコレーション


以前までハロウィン仕様だった街も、いまではクリスマス一色。
ふらりと立ち寄った泉タピオでこんなものを見つけました。
















クリスマスデコレーションです。
概要は公式サイト(http://www.tapio.jp/event/#24)引用↓

Lovely Christmas Tapio ~みんなに、じぶんに、おくりもの~
11月10日(土)~12月25日(火)
タピオに冬の訪れを告げる、クリスマスデコレーションが今年も開催。ここでしか見られないオリジナルのデザインツリーやオブジェが登場しています。ヨーロッパの空気が漂うこだわりのデコレーションを、ぜひご家族でお楽しみください。
◆センターコート
19世紀に活躍したドイツの仕掛け絵本作家ロタール・メッゲンドルファーのパノラマ感のある世界を表現。いろいろな角度からのぞいて、ご覧いただけます。またドイツ風のアートな装飾を楽しむ4.8mの大きなツリーが登場。センターコート全体が夢いっぱいの空気に包まれます。

あ、決してタピオの回し者ではありませんで。最近ゼミで、仕掛け絵本が話題に出ていたので、(仕掛け絵本についてゼミのみーたんがブログで取り上げてました)まあなんてタイムリーなんだと!年甲斐もなくはしゃいで見てきました。中心の巨大なツリーを囲むようにして、仕掛け絵本を何倍にも拡大したパネルが設置してありました。

    
 
    

平面から立体空間を作り出しているためか、見る角度によって見え方が全然違いました。
ライトアップしていたり、本物?の落ち葉を下に敷いていたり、ブリキのおもちゃが置いてあったのですが、こういったのはより立体に見せるための工夫かな?見ながら感じたのは、中に入れるくらい大きかったら面白そうだな~と。
(実際は幼稚園児ですら入るのが難しそうなくらいのサイズ。)

紙という媒体は変えないけれど、本という媒体からは飛び出していて面白い展示だな~と思いました。もっと空間を贅沢に使って、ストーリー仕立てにシーン毎のパネルが続いたら面白そう。
そういったアトラクション某遊園地にありそうですね。

2012年11月10日土曜日

日本伝統工芸展in仙台三越


仙台三越にて開催されている第59回 日本伝統工芸展に行ってきました。

伝統工芸品と言われると、赤べこやこけし、くらいしか思いつかない引き出しの少ない
しおにはとても良い刺激になりました。

(写真NGだったので三越入口を記念に一枚)

会場に入ると想像していた以上に来場者が多く、にぎわっていました。(ただし私世代の人が本当に少なかったです。) 陶芸、染色、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸と区分けされていて約300余点が一堂に展覧されていたので、目移りしまくり。

今回の展覧会の数ある作品の中でも個人的に好きなものをいくつか挙げておきます。

人形
岩瀬なほみ  木彫胡粉「睡」

陶芸
室伏英治 Nerikomi Porcelain 「Sparkle」
前田昭博 白瓷面取壺
中島宏 青瓷壺

漆芸
前 史雄 沈金鯰の箱

単なる模倣、ではなくて、技を受け継ぎながらも自分の個性を作品に反映させることにどれほどの時間をかけてきたのだろうなあと。そう考えてひとつひとつ見ていると、作り手の気迫を強く感じられました。安易で単純ですが、人間の手って、日本人の手って感性って、素晴らしい!改めてそう思いました。色使い、質感どれをとってもデジタルでは表現できないもの。観覧中何度も隣のおばちゃんたちと感嘆のため息が被ったのでした。

2012年11月4日日曜日

精密・精巧・グロテスク

こんばんは、おしおです。

さあ、お前が興味あるものはなんだ!と聞かれたときにぼんやり思い浮かんだものが「グロテスクなもの」です。ここ最近の自分の琴線に触れるものに共通するものかなと。

”「グロテスク」という語は奇妙・奇怪・醜怪・不調和・不気味・奇抜なものを指す総称的な形容詞”byWikipedia グロいもの、といっても残虐的・暴力的・サディスティックなものではなく、ウィキペディア先生にあるような、奇怪・不気味な雰囲気を醸し出すものに惹かれます。

今回はそんな不気味だ・・・奇怪だ・・・素敵だ!と、おしおがピンときたアーティストをご紹介します。

Kris Kuksi (クリス・クゥクシ) 1973- 【公式サイト】 http://kuksi.com/
Kris Kuksiはアメリカの彫刻家です。
戦争や宗教、神話などをテーマとした退廃的な彫刻作品があります。
異様なまでに細部まで作りこまれた造形や世界観が、不気味で奇妙で美しい・・・!
公式サイトにまだまだ作品が展示されていますので気になる方は是非訪問してみてください。
The Deadly Sins
Eros at Play

The Recreation

















Jan Svankmajer (ヤン・シュヴァンクマイエル) 1934-
【日本公式サイト】 http://www.svankmajerjp.com/
Jan Svankmajerはチェコスロバキア・プラハ生まれでシュルレアリストの芸術家、アニメーション作家・映像作家、映画監督と多方面で創作活動を行っています。人形劇や実写、ストップモーションアニメーションが多く見受けられます。

私が初めて見たJan Svankmajer氏の作品が「Bife fazendo sexo (1989)」
日本語に訳すと「肉片の恋」だそうです。内容はタイトルのまんま、生肉同士でダンスしたりイチャイチャしてます。グロテスクなものが苦手なかたはスルーしてください。

他にも誰もが一度は耳にしたことがある有名な「不思議の国のアリス」を脚色した長編作品「アリス(1988)」を製作しています。
アリス (1988)
Jan Svankmajerがイラストを手掛ける不思議の国のアリス 大型本
Jan Svankmajerが『不思議の国のアリス』の挿画を手掛けたジョン・テニエルへのオマージュとして描いたイラスト絵本
初めてJan Svankmajer氏の作品を見たとき、不快感を覚えたのですが、一度見たらやめられなくなってしまいました。Jan Svankmajer氏の考えるダークで陰翳な世界に一体どんなメッセージが込められているか知りたいと思うのです。
(余談:上記にあげたJan Svankmajer氏が描いたアリスの絵本は比較的とっつきやすい雰囲気になっているのかなあと


と、ひとまずここまででいったん紹介を終わらせていただきます。
グロテスクとはなんたるか、もう少し考えていきたいと思います。
次回へ続く。