2013年12月2日月曜日

読書中


現在、読んでいるものをメモがわりに列挙しておきます。

「人間にとって顔とは何か―心理学からみた容貌の影響 (ブルーバックス)」
Ray Bull (原著), Nichola Rumsey (原著)



「鏡と仮面―アイデンティティの社会心理学」
A.L.ストラウス(著) 片桐雅隆(訳)



「斬首の光景」
ジュリア・クリステヴァ(著) 塚本 昌則, 星埜 守之 (翻訳)



「お面」
井上 重義 (著), 日本玩具博物館 (監修)

2013年11月25日月曜日

おしゃれマスク


だてマスク関連で発見したもの。

ブラックマスク女子。

"闇の瘴気を纏いたい
小顔に見せたい
ナンパされたくない
いろんな事情がある"

コンセプトが明瞭かつキャラクターが装着しているイラストやモデル写真でわかりやすい
アニメとコラボしているのでそちらのファン層にも目を引く売り方。
風邪をひいてしまったけどマスクするなら服装に合うものがいい、という人にも、ということなんでしょうね。

http://www.jiggys-shop.jp/fs/jiggys/c/oreimomsk


2013年11月18日月曜日

でざいん行脚



11.2(土),3(日)の2日間、

東京で開催されていたデザインフェスタvol.38、TDW2013に行ってまいりました。

両イベント共初参加。

とにかくたくさん良いものを見て今後の制作の糧にしようと、

アウトプットのためのインプットすべく行ってまいりました。


1日目デザインフェスタvol.38

















プロ、アマチュア問わず、オリジナル作品展示・販売・パフォーマンス等できるアートイベント、デザインフェスタ。

会場のビックサイト西ホールを全館つかって何千というブースが軒を並べ、

何万という人が交流をしたり買い物したり。

出展者も一般参加の人も老若男女あらゆる世代の方がおり、

雑貨、イラスト、絵画、ファッション、写真、インスタレーション等等、

扱うジャンルは違えども、世代アーティストさん方の作品への情熱が感じられるものが多く

会場の熱が心地よかったです。


卒制テーマである仮面系では

仮面展示、販売をメインとしているブースと

演出で仮面を使用しているブース

が見られました。

仮面オンリーのところはヴェネツィアンマスク系のマスク展示販売、

面打ち師による実演と面の販売、ホラー系マスク展示販売など。

他にはブースの演出でコミック風オリジナル顔はめ看板が置かれていたり、

雑貨系ブースでおもしろ系布マスク(おもちゃ要素大きめ)が販売されていたり、

ガスマスクをつけた少女の写真集があったり。
(ガスマスク×セーラー服少女という組み合わせはもはやちょっとしたブーム...)

前期の先行調査で調べた仮面・マスクのラインナップを一通り実物で見れたという感じです。


気になる作品を見つけてはその素材や、表現方法を聞いておりました。
(本物のパンを使ったランプシェードやレーザーカッターを使用してつくられた木のアイディアスタンプ等等)

作者本人と直接面と向かって交流できるのがこのイベントの醍醐味のひとつですね。



2日目TDW2013


















TOKYO DESIGNERS WEEKはデザフェスとのギャップを楽しみつつ参加。

仮面レーダーが捉えたのは、ASIA AWARDS 学校作品展でみつけた2作品。

未来の地球環境問題をテーマとしたガスマスクを扱ったグラフィック作品や

メキシコの学生が制作したマスクとメキシコの伝統祭りを祝う壁画。
(布に描かれた祭りモチーフの人物や動物の目がくり抜かれていて顔はめ看板のようになっていました)

どちらも平面的な作品で豊富な色使いが印象的でした。

時間がなく駆け足で回ってきたため会場の展示半分も見れなくて残念。


両イベントを通して、限られたスペースでいかに自分の作品を魅せるか、

ブースのディスプレイや空間構成の工夫の重要性も両イベントに参加してひしひしと感じました。

....まず作品がないと元も子もないのですが。

卒展での展示をイメージしつつ、

弾丸行脚でもろもろインプットしてきたのでアウトプットあうとぷっと・・・



2013年10月23日水曜日

日本風味のオペラ座の怪人仮面


東京駅構内を足早に歩いていたら、こんなディスプレイを見かけ、
思わず立ち止まってまじまじと見つめてしまいました。



















なんてことはない、オペラ座の怪人の仮面なのでしょうが"違和感"を感じてしまったのです。

写真では伝わりづらいかもしれませんが、この仮面、平面的なのです。

日本人の顔に合わせて作ったのでしょうか。

オペラ座の怪人=ヨーロッパ舞台

       ↓

オペラ座の怪人の仮面=鼻が高く彫りが深いのが自然

という認識が染み付いていたために、この平面的な仮面に違和感を感じたのだと思います。

急いでいたためによく観察できなかったのですが、

よくよく写真を見ると下の方に"日本風味の限定オペラ"なんてPOPがあるくらいなので

この日本風味のオペラ座の怪人仮面もそれを意識して作られているのでしょうか。


といりそぎ、メモ。

2013年9月30日月曜日

メモ




顔に何か別のものを被ったりして違うものに変身する仮面とは逆のものである、

顔ハメ看板について気になったのでメモ。


顔ハメ看板とは....

単に「顔ハメ」あるいは「顔出し看板」などとも呼ばれる。 英語では「comic foreground」。
キャラクターが描かれた板の顔部分がくり抜かれており、撮影される人物が板の後ろ側に立ち、くり抜かれた穴から顔を出してその様子を撮影する。子供でも利用できるように後ろ側に踏み台が付けられていることが多い。(wikipedia参照)

仮面は顔を隠してしまうので、その匿名性に惹かれますが
顔ハメ看板は逆で、自分の顔の個性を生かしたもので面白おかしい。

2013年9月9日月曜日

日本デザイン学会@東北工業大学

ご無沙しておりました。 

さて、先日9/6,7に開催された日本デザイン学会 第1支部大会に参加してきました。

 私は、2日目のポスター発表で研究発表を行いました。
ポスターは先月の中間発表のパネルをベースに先行研究&気づき、仮面制作物の2つにまとめて制作。

今回多くの先生や同世代の学生の方からご意見ご感想をいただきました。
・先行研究と気づきから得た仮面論の仮説検証、制作の繋がりが薄い
・分野の特定をしたほうが良い
 ・研究のゴール=仮面でなくてもよいのではないか。
(何かをデザインするプロセスで仮面を使用する例もある。)
 ・仮面を外した後のデザインはないのか
・作品のコンセプトの希薄さ など。

 前史を羅列しているだけで、作品への繋がりも薄く、情報がバラバラ。 これが現状です、反省。
先行研究を典型としてちゃんと整理して、制作につなげてゆく。これが今の課題です。

夏休み中にしっかり着地点を決めようと思います。 
中に篭ってPCに向かってばかりでは得られない経験で、とてもいい刺激になりました。
これを実りのあるものにアウトプットしていけるようにします。

それでは、取り急ぎ近況報告まで。

 追記 大阪の国立民族博物館に民族の中に生きる仮面を実物で目にしたいと思っておりますが、なかなか都合が合わず難航しております。 みんぱくさんのデータベースを拝見するかぎり、膨大な仮面が所蔵されているのが伺われますどきどき・・・ (参考:http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mo/mocat.jsp?HEADER=false)

2013年7月7日日曜日

仮面試作-蝶-


















蝶々をテーマとした仮面の制作。

1作品目。

顔上面半分が隠れるハーフサイズで制作しました。

テーマの蝶をそのまま使ったので、結果、美しい<不気味さが強調されてしまいました。

この密集具合だったら、眼帯サイズでもよかったかも。





















・蝶の魅力的だと思われる部分を抽象化して仮面に落とし込む

・顔のどのパーツが欠ける(≒仮面で隠れる)と魅力的か実験する

を念頭に置いてまた制作を続けていきます。

2013年6月2日日曜日

改装と新ツール設置とKiosk


▼ブログのデザインいじっていました。

色々試しましたが、Bloggerのテンプレートがなんだかんだで使い勝手いい。

これをベースにちょこちょこカスタマイズしていこうと思います。

▼Tumblr設置

研究に関すること(仮面)やびびっときたデザインや文章等をメモするツールとして、

何かと使いやすいTumblr作ってみました。

以下から↓

http://0404040.tumblr.com/


▼最近は、kioskに関するものをピックアップしていました。

なぜかというと、第5回ハーフェレ学生デザインコンペの課題がkioskをデザインするというものなので。

そのラフ案を今週のゼミまでにもっていくために下調べとしてさっそくTumblr使って世界のkioskを見ていました。

kiosk=駅構内にある売店というイメージだったのですが、

元をたどると、西アジアの方の休憩用建物のことだったのですね~。

今では公的サービスや情報をサービスするキオスク端末や、新聞や雑誌を販売する仮設小屋キオスク、インタラクティブキオスクなど多方面で使われているようですね。

ロンドンでは「KioskKiosk」という取り組みがあるようです。

様々なクリエイターがKioskというスペースを自分の作品を販売することができるサービス?
みたいです。

紹介文の最後に、ロンドンにはKioskが点在しているがしょうもないものや偽造品ばかりを販売している。そういったKioskは本当に我々にとって必要なものか?といった問いかけがありました。
スペースの有効活用とクリエイターのプロデュースも兼ねているのですかね。面白い事案でした。

2013年5月31日金曜日

R.

先週、国立西洋美術館で開催されている「ラファエロ展」に行ってきました。
平日昼に行ってきたのですが、お祭り会場のような人の多さに圧倒されました・・・
大公の聖母や聖家族と仔羊など、想像していたよりもひと回りふた回り小さかったのが印象的でした。
肌の描写が柔らく気品があって、聖母子の作品では聖母マリアとキリストの柔和な表情と相まって惹きつけられる魅力に溢れていました。

それにしても今年は展覧会本当に充実しているなあ・・・ と思っていたら。
↓こういったイベントがあるみたいですね。 
日本におけるイタリア2013
9月にはミケランジェロ展・・・是非行きたい。
ダ・ヴィンチ展は6月中いっぱい開催されているようなので機会をみつけて行きたいと思います。
そういえば、宮城県美術館では今週からゴッホ展が始まっているので暇を見つけて行ってきます。

2013年5月20日月曜日

Persona


仮面のことを調べていると頻繁にでてくるワード

「ペルソナ」

ラテン語で人、人格、仮面という意味を持つそうです。

心理学においては、
ペルソナ(英: persona)とは、カール・グスタフ・ユングの概念。
ペルソナという言葉は、元来、古典劇において役者が用いた仮面のことであるが、
ユングは人間の外的側面をペルソナと呼んだ。(wikipedia抜粋)

今まで、物質的な仮面、マスクに目を向けていましたが、
研究を進めていく上では上記のような、目には見えない仮面、の存在も忘れてはなりませんね。
話は戻って。
私の好きなゲームに、「ペルソナシリーズ」があります。
仮面がそのままでてくる、ゲームではなく・・・
このゲームでは、ペルソナ=もう一人の自分、です。

ゲーム概要としては↓
別人格が具現化した特殊能力のことを指す。
ペルソナは全部で100-180種類あり、それぞれに神話や伝承にちなんだ名前がついている。異変によって悪魔やシャドウといった異形の存在が出現するようになった現代日本の街や高校を舞台に、「ペルソナ能力」に目覚めた主人公たちが協力して事態を解決に導くRPG。(Wikipedia抜粋)

仮装用仮面がそのままでてくるわけではないのですが、ペルソナ、という仮面を一つの材料として扱った例としてあげておきます。
ペルソナのデザインも、それぞれ特徴があって好み。

2013年5月13日月曜日

THE CLARK 「クラコレ」


先日、東京に行く機会があったので

現在三菱一号館美術館で開催されている、

「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」

に行ってきました。

― 開催概要 ―
クラーク美術館は、ルネサンス時代から19世紀末までの欧米の傑作を幅広く擁する美術館です。
そのコレクションは、最も有名なフランス絵画をはじめ、彫刻、絵画、素描、写真、さらには銀器や磁器を含む装飾美術まで多岐にわたります。ニューヨーク・ボストンから車で約3時間。広大な森の中にあるこの美術館のコレクションについて、これまで日本ではほとんど知られていませんでした。2010年、同館の増改築工事に伴い、世界的にもとりわけ質の高い印象派を中心とした絵画の世界巡回展が初めて開催され、2013年2月、ついに日本に上陸します。ルノワール22点を筆頭に、コロー、ミレー、マネ、ピサロ、モネ・・・。まるで宝石箱のような、これまで目にしたことのない奇跡のフランス絵画73点が一堂に。
三菱一号館美術館で「人生を、美しく生きる幸せ。」に出会える幸運にどうぞご期待ください。
(公式サイトから引用)


平日のお昼時だったので、ゆっくり回れるかな~とのんびり行ってみたら、
溢れんばかりの人で(客層は幅広かったです。)、特にルノワールの作品の前には人だかりができていました。

特に印象的だった作品が、

【クロード・モネ】

「 エトルタの断崖 」 ― 1885年、油彩・カンヴァス、65.1×81.3cm

繊細な光の表現やノスタルジックな気持ちにさせられる色使いが魅力的でした。

【ジャン=レオン・ジェローム】

「 蛇使い 」 ― 1879年、油彩・カンヴァス、82.2×121cm

タイルの質感や壁面の青、模様の描き込みに惹かれました。
ファンタジー物語の一場面のようでした。

【アルフレッド・ステヴァンス】

「 思い出と後悔 」―1874年頃、油彩・カンヴァス、61.4×46.4cm

タイトルと描かれているモノや人から強いストーリー性を感じて惹きつけられました。
あと、女性のふくよかな肌の質感が好み。

【ピエール=オーギュスト・ルノワール】

「 テレーズ・ベラール 」―1879年、油彩・カンヴァス、55.9×46.8cm
青と少女の表情や肌のきめ細かさが印象的でした。

「 タマネギ 」―1881年、油彩・カンヴァス、39.1×60.6cm
様々な色が見えてタマネギに見えなかったタマネギ。

「 眠る少女 」―1880年、油彩・カンヴァス、120.3×91.9cm
可憐な少女と毛並みの質感が愛らしい猫と青と赤が映えていました。


とにかく、作品が多くて(いい意味で)目移りします。
今月26日まで開催されているようなので、また東京行く機会があったら行ってみようと思います。

2013年4月17日水曜日

Jakuchu's here!


先日、現在仙台市博物館で開催されている

特別展 東日本大震災復興支援
プライスコレクション 江戸絵画の美と生命
「若冲が来てくれました」へ行ってきました。
















平日にもかかわらず多くの人で賑わっていました。
各展示作品にはわかりやすい展示用タイトルがついておりキャプションも分かりやすかったです。最後の若冲ゾーンに行くまでに、思っていた以上に江戸絵画が盛り込まれていたので休憩しながら見ていきました。展示されていた中で気になった作品を何点か挙げます。

・栗樹猿猴図屏風 ― 作者不明
(クリの木であそぶ手長ザル)

他展示作品が写実的なものが多かったため、目に付いた作品。
墨絵で、子供の落書きのようなゆるキャラのような可愛さの手長ザルが描かれていました。

・秋草図―鈴木守一
(秋の草花)

描表装という手法が用いられている作品でした。
遊び心を感じられました。

・白象黒牛図屏風 ― 長沢芦雪
(白いゾウと黒いウシ)

今回の展示でキャプションに、対比、というキーワードが多く見られました。
特に個人的に白象黒牛図屏風は大きさ、色、位置などの対比を強く感じられる作品でした。

綴プロジェクト (正式名称:文化財未来継承プロジェクト)」という、
キヤノンの最新のデジタル技術と京都の伝統工芸の技を融合させ、オリジナルの文化財に限りなく近い高精細複製品の制作プロジェクトがあるそうなのですが、
その作品「白象黒牛図屏風」が展示会場を出たところに展示されていました。
いわばレプリカですね。
撮影許可済

















日本古来の貴重な文化財をデジタル一眼レフカメラで撮影し、そこで得られた高解像度なデジタル画像データにさらにキヤノン独自の高精度な色補正処理を施した上で、大判プリンターを活用して原寸大に印刷。これに、必要に応じて金箔や表装を施すなど、デジタル技術と伝統工芸を融合させ、オリジナルの文化財に限りなく近い高精細複製品を完成させます。(公式サイトより引用)






















噂の白い犬も近くで撮れました満足。

2013年4月8日月曜日

面(おもて)


仮面に関する本第二弾。
【面からたどる能楽百一番】

著者:三浦 裕子
発売日:2004年

能楽鑑賞のガイド本でした。
能楽における面の役割を知ることができます。
先日投稿した「民族の仮面」と重なるところも多かったですね。


▼能について
能は仮面劇。
能面・狂言面=能・狂言に使われる仮面

能面は変身の道具であり、それ以上の演出家に似た絶対的存在として、さらに高い芸術性を誇る美術品としての魅力を備えている。

能面が複雑にして多岐な役割を果たしているのは演者が信仰心に近い真摯な気持ちで面に向き合い、能・狂言を演じてきたから。

能面・狂言面は「かぶる」とはいわず「かける」といい慣らわすが、すべてを賭けるという意味に通じることが言われている。

最近では面の制作を楽しむ人が増え、使用される面を公演パンフレットなどに明示することが増加。

▼能面の用法と種類

◆能面の用いられ方
能で用いられる仮面は、能面あるいに面(おもて)という。

約60種類を揃えれば、現在240曲ある能のレパートリーの殆どを上演することが可能。

能では全て役柄に面を使うわけではない。
能面を霊力の宿る存在とみなす発想のもと、神仏・天人・仙人・草木の精・鬼神・亡霊・霊獣などの超人間的な役柄に用いる原則がある。

現実に生きる生身の人間の役柄には面を用いず、素顔で演じる。
このことを直面(ひためん)という。

◆面をかけた演技の効果
演者の心と演技とを一体化するのが、面であり、だからこそ表情が変わるはずのない面が、演者の心のうちに湧き上がる感情や意志を見せてくれる。

優れた面とは演者の人間性を引き出すものであり、優れた演者とは面を通して豊かな人間性をおのずと表明する。

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民族の仮面では、仮面=敬う対象のもの、
能面は仮面=霊力の宿る存在=変身の道具=美術品。
民族の仮面ではでてこなかった、美術品、というワードがでてきました。
若干意味合いが違うのでしょうかね。

そもそも能においては面(めん)ではなく面(おもて)と呼ぶそうで。
英語ではmaskの一言で表せますが、やっぱり日本語は複雑ですね。
海外の方に説明するときはなんといえばいいのやら。


面をかけた演技の効果、というのは民族の仮面と似ていますね。
面を着け(かけ)る、着け(かけ)ないの違いで個性の移行+心理的変化が見られるというのはとても興味深いです。


2013年4月5日金曜日

民族の仮面


仮面に関する本読みました。


【民俗の仮面】

著者:山内 登貴夫
発売日:1967年

貸出できなかったため図書館で読んできました。
日本の民族仮面研究本。

以下サマリー
▼仮面に見る、民族心理の探求。

仮面の裏側に息づく人々の心境や生活感覚を探っていく=仮面に見る、民族心理の探求

日本は特に仮面が多く、特徴・性格も様々に備えた国。
日本の仮面は、私達の祖先が更に祖先の住む遠い国の神を考えながら表した造形で、"神様が仮面という形に凝結"しているということ。

つまり、仮面は敬う対象のモノ。

神という抽象的にしか捉えられない私達にとって、"神"という存在を仮面を通して具体的に把握する認識の仕方は、私達の祖先が"神"をどのようにして意識して生活してきたかの道筋を知ることでもある。

▼仮面の形体を考える

生活の周りにある擬人化問題を任意してみる必要がある。

例)仏像、神像、門入道、おつかど棒、精霊人形etc...
神を人格化するための思索は、体の中でも頭部に殆ど多くの例が見られる。
自己の個性を最もよく表す顔を隠す意図があるように思われる。

▼神事芸能について

仮面の着けない時と、着けた時に現れる個性の移行は観客はもちろんのこと、その本人にまで異様な心理的変化を抱かせる。

例)日常では考えられない異常な力がでる。
→腰の曲がった老人も翁の仮面をつけることでしゃんと立ち直り長時間の舞を平気でやってのける。

巫女が神降ろしの祈祷で神がかりとなるのと同様に"仮面をつけることで出現した一種の興奮状態"と言える。


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我々の生活の中で聞く言葉には意外と仮面に関するものが多い、という指摘がありました。
面白い・しかめっ面・面黒い・面構えetc...
確かに。

2013年3月16日土曜日

仮面・お面・マスク


仙台市図書館に訪問し、仮面に関する本を探してみました。

借りられたのは以下の4冊↓
いずれも仮面、お面、マスクを扱っていますがどれもテイストが違いますね・・・
特に最後のマスクと日本人。
何故、日本人って年中マスク(サージカルマスク)をしているのか?
欧米文化圏では日本ほどマスクはしない、らしい。
成程~確かに学校に行ってもショッピングに出かけてもよく見かけますね。
特に最近では花粉症やPM2.5等でマスクを着用する人が多く見受けられますが、
肌荒れがすごいから、マスクをしてると安心するから、といった理由で着用している人も見かけます。う~ん、仮面やお面とは離れてしまいますがこういったマスクに見られる心理も面白そう。

読み終わったものからサマリーあげていきますね。
それにしても探し方が悪かったのか、ピンとくる蔵書見つかりませんでした。
もうちょっと探してみます。

【 仮面と神話 】
大林 太良
民俗学の入門書。
「人と仮面」という問題について世界中の仮面を取り上げて論じています。


【 面からたどる能楽百一番 】 
文―三浦 裕子
写真―神田 佳明
能面―初代堀安右衛門
能楽鑑賞、ガイドブック。
面がわかれば、能がわかる。新たな能楽の魅力を発見できる一冊。


【 デスマスク 】
岡田 温司
自分の「死顔」を、形に留めるデスマスク。
人はいったい何を表現すべくそれを作ってきたのか。
生と死、現実と虚構、聖なるものと呪われたものの間に漂う摩訶不思議な世界をたどる。


【 マスクと日本人 】
堀井 光俊
予防?マナー?お守り?
日本人はなぜマスクをつけるのか?

2013年3月7日木曜日

仮面

最近興味のあるモノ

【 仮 面 】

です。

一昨年、京都の清水寺に向かう道中で壁面一面を飾る不気味なお面?を見てから

ずっと気になっていました。

(写真撮影禁止だったため写真は手元になく、

アーティストの名前も分からずじまいで、ずっと気になっています...)

それはさておいて、お面って紀元前から存在しているでしょう。

宗教儀式に使われたり、観賞用もあれば日常用品として使われていたり。

お面、面、仮面、mask....様々な用途があって調べたら面白そうです。

お面系の本で、今借りれたのはこれだけ↓

Lucha MASCARADA―メキシカン・プロレスと仮面の肖像



一度は見たことあるでしょうか。私は雑貨屋さんでよく見ます。

これも仮面の一つ、ですよね。

とりあえずインターネットや本を探して色々調べてみようと思います。

こんなのやあんなの↓

  

見れば見るほど興味がそそられます。

被災地視察


2月22日、23日に南三陸と女川へ行ってきました。

東日本大震災から2年が経とうとしています。

震災以降、テレビ番組や写真では街の惨状を見てきましたが、

実際に南三陸や女川へ訪問するのは実は今回が始めて。

上山八幡宮や、あさひ幼稚園、大雄寺、トレーラーハウス宿泊村等に訪問し、

地元の方々に、当時のお話やこれから町はどのように進んでいくべきか、

実際にその土地に赴きながらお話を聞くことができました。

また、2日目は戸倉中学校仮設でワークショップを行いました。

室内では塗り絵や積み木、綿棒を使った造形活動を。屋外では竹馬をしました。

普段幼稚園~小学生の子と接することが少ないため、変に力が入って緊張しました...

遊び相手として少しでも楽しんでもらえたら幸いです...

初めての訪問にも関わらず、周りの方々が暖かく迎え入れてくださり感謝の気持ちでいっぱいです。

今回の視察を通して印象に残ったお話を何点か挙げます。

・ 志津川地区 土地利用計画のお話
コンクリートの河川堤防による川の生物や生態系への影響性は?
コンクリートではなく自然の強さを生かす....等
お話を聞いていると、持続可能な地域づくりのビジョンを持っていても、住民と行政の間に壁があるように思われました。

・ 南三陸町と庄内町の結びつき
震災後の支援について。
交流のきっかけ、防災協定とは。
実際にリアルなお話を聞いて、庄内町の震災後の素早い判断と対応に胸を打たれました。

・ モアイ新聞
訪問中、何度かゆるキャラちっくなモアイを見かけて気になっていました。
その正体は、地域の活性化を進めるために展開された、
志津川高校モアイ化計画 」だそうです。
復興、そして地域活性への強い思いと共に様々な活動がされているのだと改めて実感しました。


実際に行ってみないとわからないことばかりで。

生の声を聞きながら、自分の目と足で現状を確かめることができたことはとても貴重な体験になりました。





2013年3月6日水曜日

読書リスト


5年程前から読みたかった本を借りることができました。

岡上 淑子 Toshiko Okanoue

50年代のフォトコラージュアーティストです。

「 Drop of Dreams 」



読んだら此方に感想UPします~。

2013年1月7日月曜日

本01-Loretta Lux


以前エントリーしました、読書リストの中から

「LORETTA LUX」の感想、紹介を。
ロレッタ・ラックスがつくりだす、子供たちのポートレート、写真集です。

作者の公式HPはコチラから
紹介は本書の「架空のポートレートたち ― フランシーン・プローズ」より引用。
LORETTA LUX(ロレッタ・ラックス)は1969年 旧東ドイツのドレスデン生まれ。
ミュンヘン造形芸術アカデミーにてゲルト・ウィナー教授に師事、絵画を学び、1999年より写真を始め、独特の世界観をもった作品がヨーロッパ、アメリカでたちまち注目を集めた。既にしてパブリックコレクション多数。現在アイルランド在住。
LORETTA LUX
彼女の作品には子供が多く見受けられますが、モデルは実在する子供です。
絵画にも見えるこれらはデジタル処理を利用したイルフォクロームプリントによる写真です。
モデルたちは友人の子供たちで、彼女はモデルをむき出しの壁に立たせて撮影し、取材で撮りためた写真の一部を背景としてデジタル合成をすることが多いそうです。
絵画のような印象を受けるのは、魅力的なサーフェイスだけでなく、モデルのどこか遠くを見つめているような表情の効果もあるからで、ロレッタ・ラックスが元画家だということも関係しているといえます。構図と題材が理論上きわめてシンプルなことが、作品をいっそう神秘的にしています。

Troll 1,2000
At the Window ,2004

Hidden Room 2,2001
Hidden Rooms 1,2001
初めてロレッタ・ラックスの作品を目にしたとき、子供たちの人間味のない表情、リアルなモデルに非現実的な背景、淡い色使いに細部までこだわった衣装や髪型、など、絵画なのか、写真なのか見分けがつかない、幻想とリアリティが混在している独特な世界観をもつ作品に目が離せませんでした。全体的に孤愁が漂っていると感じられました。色彩等を調整してモデルと背景をデジタルで合成して制作されているそうですが、この表現方法、そんなに目新しいものではないと思うのですが、ここまで美しく表現できるなんて、ただただ感嘆するばかりです。