2013年1月7日月曜日

本01-Loretta Lux


以前エントリーしました、読書リストの中から

「LORETTA LUX」の感想、紹介を。
ロレッタ・ラックスがつくりだす、子供たちのポートレート、写真集です。

作者の公式HPはコチラから
紹介は本書の「架空のポートレートたち ― フランシーン・プローズ」より引用。
LORETTA LUX(ロレッタ・ラックス)は1969年 旧東ドイツのドレスデン生まれ。
ミュンヘン造形芸術アカデミーにてゲルト・ウィナー教授に師事、絵画を学び、1999年より写真を始め、独特の世界観をもった作品がヨーロッパ、アメリカでたちまち注目を集めた。既にしてパブリックコレクション多数。現在アイルランド在住。
LORETTA LUX
彼女の作品には子供が多く見受けられますが、モデルは実在する子供です。
絵画にも見えるこれらはデジタル処理を利用したイルフォクロームプリントによる写真です。
モデルたちは友人の子供たちで、彼女はモデルをむき出しの壁に立たせて撮影し、取材で撮りためた写真の一部を背景としてデジタル合成をすることが多いそうです。
絵画のような印象を受けるのは、魅力的なサーフェイスだけでなく、モデルのどこか遠くを見つめているような表情の効果もあるからで、ロレッタ・ラックスが元画家だということも関係しているといえます。構図と題材が理論上きわめてシンプルなことが、作品をいっそう神秘的にしています。

Troll 1,2000
At the Window ,2004

Hidden Room 2,2001
Hidden Rooms 1,2001
初めてロレッタ・ラックスの作品を目にしたとき、子供たちの人間味のない表情、リアルなモデルに非現実的な背景、淡い色使いに細部までこだわった衣装や髪型、など、絵画なのか、写真なのか見分けがつかない、幻想とリアリティが混在している独特な世界観をもつ作品に目が離せませんでした。全体的に孤愁が漂っていると感じられました。色彩等を調整してモデルと背景をデジタルで合成して制作されているそうですが、この表現方法、そんなに目新しいものではないと思うのですが、ここまで美しく表現できるなんて、ただただ感嘆するばかりです。


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