2013年4月5日金曜日
民族の仮面
仮面に関する本読みました。
【民俗の仮面】
著者:山内 登貴夫
発売日:1967年
貸出できなかったため図書館で読んできました。
日本の民族仮面研究本。
以下サマリー
▼仮面に見る、民族心理の探求。
仮面の裏側に息づく人々の心境や生活感覚を探っていく=仮面に見る、民族心理の探求
日本は特に仮面が多く、特徴・性格も様々に備えた国。
日本の仮面は、私達の祖先が更に祖先の住む遠い国の神を考えながら表した造形で、"神様が仮面という形に凝結"しているということ。
つまり、仮面は敬う対象のモノ。
神という抽象的にしか捉えられない私達にとって、"神"という存在を仮面を通して具体的に把握する認識の仕方は、私達の祖先が"神"をどのようにして意識して生活してきたかの道筋を知ることでもある。
▼仮面の形体を考える
生活の周りにある擬人化問題を任意してみる必要がある。
例)仏像、神像、門入道、おつかど棒、精霊人形etc...
神を人格化するための思索は、体の中でも頭部に殆ど多くの例が見られる。
自己の個性を最もよく表す顔を隠す意図があるように思われる。
▼神事芸能について
仮面の着けない時と、着けた時に現れる個性の移行は観客はもちろんのこと、その本人にまで異様な心理的変化を抱かせる。
例)日常では考えられない異常な力がでる。
→腰の曲がった老人も翁の仮面をつけることでしゃんと立ち直り長時間の舞を平気でやってのける。
巫女が神降ろしの祈祷で神がかりとなるのと同様に"仮面をつけることで出現した一種の興奮状態"と言える。
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我々の生活の中で聞く言葉には意外と仮面に関するものが多い、という指摘がありました。
面白い・しかめっ面・面黒い・面構えetc...
確かに。
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